この人形は「まっちうりの少女」。
展示を見たとたんに「あれ?...あれれ??」...どこかで見たような...
微かな記憶がふわ〜っと立ち上ってくるような気がしました。
それが人形作家の熊谷達子さんが作られた人形たち。
「まっちうりの少女」
「へんぜるとぐれーてる」
「7ひきのこやぎ」...
なかでもよぉく覚えているのが
マッチ売りの少女が街でマッチを売っているシーンと
7匹のこやぎたちが狼から逃げようと家のあちこちに隠れているシーンなのですが、
まさにそのページの写真が展示コーナーになって
静かな館内で思わず歓声をあげそうに(笑)
館内は撮影不可だったので、
家に戻ってから思わずお名前で検索しましたら
懐かしい絵本の表紙を見つけることができました。
それが「トッパンの人形絵本」シリーズでした。
1950年代に人形を使ったアニメーションのような手法で
絵本をつくっていらしたことを考えると
かなり斬新な絵本だったのだなぁ...と思います。
製作陣を見てみると
構成と文章を手がけられた飯沢匡さんは劇作家で
人形と装置のデザインをされていたのは子ブタの人形劇「ブー・フー・ウー」をつくっていた土方重巳さん。
制作は「三国志」などをつくられた川本喜八郎さんで
人形製作が熊谷達子さん...という錚々たるメンバーだったことに気づいて、びっくり。
当時はカラー写真を「天然色写真」と呼んでいたのも
そうそう、そうでした!
ていねいな手仕事を気づかぬうちにたくさん目にしていたのだなぁと。
そしてその人形がまだきちんと残されていることに感激しながら
なんだかすごく懐かしい時代のことなんだなぁ...と時の流れを思ったのでした。
トッパン:刊
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