上野の話が続きます。
「ル・コルビュジエ」展のミュージアムショップの壁面にあった
ラフスケッチのような絵は
1956年3月にル・コルビュジエが
西洋美術館を造る構想として描いたイメージ図だそう。
タイトルらしき上のちいさな文字には「La ville」
フランス語で「街」と書かれています。
左側に描かれているのが西洋美術館。
他にも劇場、ホール、図書館...が構想のなかにあったと知って、
「芸術の街」が実現していたら
上野の風景が違ったろうなぁ...と想像しました。
実現したのは美術館だけですが、
美術館を建てたときに活躍した彼の弟子だった前川國男氏が
のちに東京芸術劇場を建てたのだそう。
国立西洋美術館はいま世界遺産に登録されていて、
そのパンフレットがサイトから見られるようになっています。
近代建築の5つの特徴も明記されていて
とても興味深い内容でした。
以前、出かけたサヴォア邸とも通じる造りは
なるほどこういうことだったかと
改めて合点がいきました。
建築でも、アートでも、本でも、音楽でも、
なんとなく好ましく思いながら
雰囲気でふんわり捉えていることって多いのだけれど、
それら点在していたイメージが
何かの瞬間に明確に繋がって具体化することで、
自分がいったいそれらのどういうところが好きなのか、と
自分の好みってこういうことなのか、と、
客観的に気づける瞬間ってとてもおもしろい。
久しぶりにそんな「知る体験」もできて楽しかったです。
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